将来の目標実現のために、現役生たちは何を考え、何を学んだのか?目標から逆算したコースの選び方や関学商学部で成長できたことを、教授との対談形式でご紹介!
目標に向かって邁進した青柳さん、新しい目標を見つけた汲田さん。異なる学生生活を送る二人が経験した関学商学部のリアルを、西本教授によるインタビュー形式でご紹介します。
商学部
会計コース
商学部
マーケティングコース
マーケティング戦略,
マーケティング・サイエンス,
消費者行動分析
関学商学部の各コースを
選んだ理由は?
目標実現のために役立ったことは
関学商学部で成長できたことは
幅広い選択肢が魅力
2人はなんで関学商学部に入ろうと思ったの?
僕は公認会計士になりたかったからです。「会計」は、どんな会社にも組織にも必要とされるので活用機会がたくさんがあるし、独立だってできるし、幅広い選択肢があるなって思いました。
子どもの頃から公認会計士になりたかったの?
ちゃんと将来のことを考えたのは、高校3年生のときかな。ずっと甲子園出場を目標に野球をやっていたんだけど、夢がかなわず引退することになって、なにか新しいことを始めたいと思ったんだ。
やりたいこといっぱいあって、迷っちゃいそうだね。
たくさんあったけど、将来に直接つながることがいいなと思って、資格を取ること決めたんだ。いろいろ調べた結果、公認会計士を目指そうって目標を定めて。
高校時代に、簿記の勉強はしていたの?
いえ、まったくゼロからのスタートだったんですが、会計の勉強を進めてみて「この知識をもっと深めていきたい」と思ったんです。それが関学商学部に進学した動機ですね。汲田さんはどう?
私はマーケティングの勉強がしたかったから。「大学で留学したい」っていう夢はあったけど、具体的な将来設計があったわけじゃないの。
汲田さんは、3年生で選択する専門コースもマーケティングコースだよね。どういった経緯でマーケティングに興味を持ったの?
商品の価格って「1,998円」とか半端な数字が多いですよね。子どもの頃は2,000円の方がもうかるのに、って不思議で。後になってそれがマーケティングだって知ったんです。
だから、コース選びも迷わずマーケティングコースに?
そうですね。絶対にマーケティングを学びたいと思って関学商学部に入学したので、専門コースも入学時からずっと決めていました。
青柳くんは会計コースだよね。やっぱり最初から決めていたの?
実はちょっと迷ったんですよ。公認会計士資格の勉強と会計コースで学べることは重複する部分も多いので、逆に、別のことを学ぶのも面白いかなって思ったんです。
なるほど!専門コースは自分で選べるから、そういった選択の仕方もあるよね。
最終的には、資格試験の相談に乗ってもらっていた会計コースの教授のゼミに入りたいと考えたので、会計コースに進みました。興味があれば、ほかのコースの授業も幅広く受けられることがわかったので、いまでは自分の選択に満足しています。
私も海外に興味があるので、国際ビジネスコースの授業を積極的に受けています。関学商学部の入り口は幅広いから、6つの専門コースを選ぶときに「自分は何を学びたいのか」「将来はどうしたいのか」を考える、いいきっかけになりました。
学生みんなにいえることなんだけど、コースを選択した後の3年生って、それまでとはすごく雰囲気が変わるんだよね。年齢的に大人になることとは違う成長を感じることが多いかな。
きっと、将来を考えたり、将来を見据えて学びはじめたりっていう経験が大きいんですね。
僕は公認会計士の資格をとるって目標があったけど、汲田さんの大学での夢ってなんだったの?
私は絶対に留学したかったの。中学生の頃に2週間ほどニュージーランドへ語学研修に行ったんだけど、自分の想いを伝えられなかった悔しさがあって。ずっとリベンジしたかった。
大学のCIEC(国際教育・協力センター)のプログラムで留学したんだよね?
はい。最初はなにも分からなかったんですが、どこのどんな大学に留学するか、どんな準備をいつからすべきかなどをすごく丁寧に教えてくれて。CIECのスタッフさんには本当に感謝しています。
どこに行ったんだっけ?アメリカ?
マーケティングの本場はアメリカだと思い、ネブラスカ州の大学へ。留学するタイミングも自分で決められたので、留学申請から渡米するまでの約1年で英語力アップにも取り組めました。
1年も海外に留学するのって、不安じゃなかった?
やりたいことだったし、事前に留学を経験した先輩たちの話が聞ける説明会もあったから、心の準備もしっかりサポートしてもらえたかな。
青柳くんは2年生で公認会計士の資格を取ったわけだけど、きっとかなり努力したよね。どう頑張っていたの?
1年生の夏休みは学年で一番勉強したんじゃないかなって思うくらい勉強しました(笑)。よく関学商学部の自習室で勉強していたんですが、同じ目標を持った仲間がいたので、すごく心強かったですね。
自習室は、テスト前にならないと行かなかったなぁ…(笑)。
テスト前は混雑するけど普段は空いていて集中できるし、目標があって勉強している人が集まるから、切磋琢磨できる環境があったんだよね。悩み事があれば、教授に相談していたし。
すごく分かる!CIECもそうだけど、大学内のどこかに悩みを打ち明けられる場所があるんだよね。私にとって、西本教授もそのひとつ。
相談する時点で、自分自身でしっかり考えているだろうから意見はあんまり言わないけどね(笑)。自分で考えて行動することが、一番大事だから。でも、目標へ向かうモチベーションは、どう維持していたの?
高校で夢を諦めた経験から、もう悔しい思いはしたくないって想いは強かったですが、自分の興味にピタッとマッチした授業があったことも大きいですね。
それはどんな授業だったの?
会計士さんと一緒に企業への提案プランを考える授業とか。「公認会計士の仕事がしたい」って想いをさらに強くする瞬間がたくさんあって、モチベーションにつながったんだと思う。
関学商学部は学ぶジャンルも授業の幅もとても広いからね。人それぞれにフィットするものがきっとあるよね。
私も、それが関学商学部の大きなメリットだと思っていました。いろいろな授業が選べることで、自分の可能性をどんどん広げていけた気がしています。
合う学びが見つかれば、将来のキャリア選択の大きな手掛かりにもなってくれるよね。
夢をかなえる過程で、どういうときに自分の成長や手ごたえを感じた?
大きな飛躍があったというよりは、一歩ずつ、階段を上るように成長を感じていたかもしれません。簿記の2級、1級に合格して、公認会計士の1次に受かって、と段階的に。
スランプになることはなかったの?
たまに落ち込むこともあったよ。でも常に前向きではいられたと思う。悩みがあれば教授に相談したり、仲間が頑張っている姿を見たりして、最後まで頑張れたところはあるかな。
やっぱり、仲間とか周りの人って大切なんだよね。2年生で目標を達成した後、将来への迷いとか気の緩みはなかった?
もっと将来を明確にしておきたいと考えたので、3年生になってからは、学業と並行して会計事務所で非常勤として働いています。実は、周囲にすごく反対されたんですけど…。
将来のことをちゃんと考えていてすごいと思うけど。なんで反対されたの?
現場を体験することは就職活動の時期や卒業後でもできるんじゃないか、大学でしかできないことを優先するべきなんじゃないかっていう意見がほとんどだったね。
学生の本分の話にもなってくるけど、反対する人の意見も分かるよね。
そうなんです。もちろん、大学でできることを諦めたわけではないですが、社会人になる前に実務と学問の違いを体感しておきたかったんです。汲田さんは留学で得たことはやっぱり大きかった?
うん。留学する前に行った先でなにをするかが大事だって聞いていたので、まずは「悩んだらやってみる」「自分で動くことを大切にする」っていうルールを決めてみたの。
それまではけっこう悩んじゃうタイプだったの?
そうですね。心配性ですし、真面目に考えすぎる性格で。でも、何もしないよりはやって失敗したいと思って、そのルールを貫きました。
留学先ではどんなことに挑戦したの?
寮のクラブハウス(集会場)でのイベントに参加したり、友達の家でパーティーをしたり。一番の思い出は、日本を紹介するイベントを自分で企画したことですね。
それはすごいね!
クラブハウスを借りる手続きをして、ほかの日本人留学生にも協力してもらって、ぜんぶ自分主導で動いて。日本の味を楽しんでもらおうとお好み焼きや肉じゃがをつくりました。
汲田さんにとっても、参加した人にとっても、とてもいい経験になったね。
参加者に「ヴィーガンフードはある?」って聞かれて、ハッとしたんです。ヴィーガンがどんなことか分かっているのに、なにも準備できていなくて。
なるほど。知識として知っていることを、目の前にある現実として実感したんだね。
青柳くんが言っていた「実務と学問の違い」に近いんですが、肌で感じることは違うなって思いました。国際交流、異文化交流ってこういうことなんだなって強く意識しましたね。
実は、「就職活動をやめて起業する宣言」をしたんです。
汲田さんなら大丈夫だろうって思えるけど、本当にビックリした(笑)。
就職活動を通して、数値的なマーケティングと顧客の気持ちに寄り添うマーケティングの違いを感じて、「このままでいいのかな?」という疑問があって。
自分のやりたいマーケティングはどっちかってこと?
そうですね。私は相手のことを考えて行動することがマーケティングだと思っていて。いくつか内定をもらったんですけど、そういうモヤモヤもあって、自分が企業で働くイメージが湧かなかったんです。
やめることを迷わなかったのなら、それがきっと汲田さんにとっていい選択だよ。
マーケティングを活かすことは、どんな業界でもできるって考えていることもあって思いきれましたね。可能性がいっぱいあるのは、公認会計士もそうだよね?
うん。企業もそうだし、学校や病院といったあらゆる組織でも能力を活かすことができることはすごく魅力だと思っているね。
これは関学商学部だからだと思うんですけど、就職をするにしても、起業をするにしても、具体的にイメージをしやすいんですよね。財務諸表だって見慣れているし、みたいな(笑)。
いったん就職活動をリセットして、これからの夢や目標はどう探すの?
まだ手探りです。とりあえず図書館で起業の本を借りたり、研究推進社会連携機構社会連携センターに行って「KG NEXT STAGE*」とコンタクトをとったりしています。
*関学生対象に、将来の選択肢の一つとなるような起業の過程をレクチャーするイベントを企画・運営している学生団体
関学には起業を応援してくれる場所もちゃんとあるよね。就職活動をすることがすべてではないから、新しいチャレンジを探す時間をつくるのはとてもいいと思うよ。
今、はっきりとした目標が見えていないことを不安には感じていないんです。選択肢は無限にあって、目標はよりどりみどりなんだから、見つければいいだけ。
大学は、自分のやりたいこと、自分にフィットする人生を見つけるための場所でもあるからね。
どんなことにも挑戦できる期間ですよね。「目標を見つけなきゃ!」って焦って過ごすより、汲田さんくらいドンと構えているほうがずっといい。
少しでも興味があればやってみて、ダメだったら選択肢から消していけばいいだけだからね。とりあえず行動することが大切だって思っています。
大学生のみんなには、卒業を目標にするんじゃなくて、夢を持ってほしいと思う。将来に迷うことは挑戦の機会になるし、未来をしっかり考えている証拠。迷って悩めることは、きっとラッキーなんだよ。
「これを学んでこんな大人になりたい」っていう将来像が見えてくれば、学ぶ理由も分かりますよね。そのプロセスの軸が分かると、勉強に対するモチベーションも変わってくると思う。
たしかに、単位をとるための授業と、目標のための授業は姿勢が全然違うよね。
ゴールから現在にさかのぼってみて、今はなにをすべきなのかを考える「バックキャスト*」って発想法がありますよね。青柳くんは自然にやっていたんだね。
*ある事柄において、目標となる未来を定めた上で、そこを起点に現在を振り返り、今何をすべきか考える未来起点の発想法
あと、僕は「公認会計士になる!」ってことを、家族や身近な友人に宣言していました。言葉にすると自分も覚悟ができたし、みんなが応援してくれるのでモチベーションにもつながります。
うん。言葉にして、自分にいいプレッシャーをかけることはとても大切だよね。
やっぱり夢や目標を持つことはいいよね。私も挑戦を繰り返して、コレだってものを必ず見つけます!