商学部では開設以来、理論と実践、実学を重視しながら教育と研究が行われてきました。「真に創造的な能力を有するビジネス・パーソンの育成(Fostering Creative Minds for Business)」を商学部の教育理念として掲げています。
まずは商学について入門的な内容を幅広く学び、そこから段階的に専門知識を身につけられるカリキュラム編成になっています。そのなかで自分の興味のある分野を見つけ、3年生からゼミに所属。コースでの学びはもちろん、ゼミやPBLなどで多面的に専門性を高めることができます。
また、上記の「商学の学び」はもちろん、その他の重要な「学び」についても学びの機会があります。グローバルに活躍するために不可欠な外国語教育を学ぶことができる「言語学科」、キリスト教の精神・価値観を学ぶ「キリスト教科目」、多様な領域に渡る「教養教育科目」など、包括的な学びを提供しています。
生活に密着したお金の流れを知りたい。そんな思いでファイナンスコースに進み、企業の資金調達や運用の仕組みまで学ぶことができました。全国規模のビジネスプランコンテストや証券ゼミナール大会に参加して力試しをする機会もあり、賞をいただいて自信がつきました。普段の生活の中でも株価の変動などについて考えることがあり、資産運用にも興味がわいています。ファイナンスは社会で働くうえで役立つことはもちろん、プライベートまで豊かにできる学問です。
1・2年次で履修した「ファイナンス入門」がコース選びのきっかけになりました。知識がつくと、直近のニュースもファイナンスの視点で読み解ける面白さがあります。ゼミでは関東の大学生とのディスカッションやグループワークを数多く経験し、考えの幅が広がったと同時に自分から発言する姿勢が身につきました。ゼミでは、商学部の幅広い学びで身についた統計分析の手法やプログラミングスキルも活かしながら、「株式優待の今後」について研究しています。
このコースを選んだのは、1・2年次でマーケティングについて学ぶうちに「データ分析に基づくマーケティングを深く知りたい」と感じたからです。ゼミでは、SNSを通した消費者へのアプローチを研究しています。データ分析の過程で必要となるプログラミングスキルも、ゼミで実習を通じて修得することができました。論理的に考える力も身につき、プログラミングの面白さに目覚めた今、文系出身ですがIT企業にシステムエンジニアとして就職する道も考えています。
今後、社会に出るにあたってデータサイエンスや情報処理の力を身につけておけば、他の学生と差をつけられると考えました。ビジネス情報コースでは、実際に自分の手を動かしてプログラムを書いたり、データを分析したりする実践的な授業が多いと感じます。最初はパソコンの操作から教えてもらった自分でも、オリジナルのアプリを作れるまでになりました。「文系と理系の融合」と言えるような視点を培えることが、このコースの最大の魅力だと思います。
「組織の中で人がどのように動くか」に関心があって経営コースを選びました。ゼミでは組織の規模に応じたリーダーシップのあり方を研究しています。そこで知ったメソッドを、自分が部長を務めるグリークラブの活動に活かし、全日本合唱コンクールで1位を勝ち取ることができました。知識と実践がつながることで理解が深まり、学びのモチベーションもさらに上がりました。研究仲間と意見をぶつけ合うのも楽しく、議論を通して論理的な思考力が磨かれたと感じています。
入学時はマーケティングを学びたいと考えていたのですが、商学部の幅広い学問に触れる中で、次第に組織のマネジメントに興味を持つようになって経営コースへ。人材管理に関する科目を重点的に履修し、ゼミでは企業事例についてのディスカッションや、他大学と合同での研究発表などに取り組みました。自分の興味を深く追求した結果、就職も人材業界に内定。多様な価値観を受け入れる力を活かし、お客様の生き方に柔軟に寄り添っていきたいと考えています。
世界を舞台にした企業活動や、英語力を伸ばすことに興味があってこのコースを選びました。国際ビジネスの状況を想定したロールプレイングや交換留学生とのディスカッションを通じて、自分から英語で発言する姿勢が身につきました。イギリスに6週間、私費留学したことによって英語学習への意欲が上がり、1年次で600点だったTOEICのスコアは3年次に855点に。社会に出てからは、異文化コミュニケーションを生かしながら様々な多様性溢れる組織を作っていきたいと考えています。
英語を使いながら国際ビジネスの手続きや交渉の仕方を学ぶことができ、自分の可能性が広がりました。「国際ビジネス論」の授業では、商社から中国に駐在されていた方の話を聞き、中国と比較することで様々な日本の課題を発見しました。また、ゼミでは、海外の学生とのディスカッションや、グループワークに取り組む機会も数多くあります。これからは、ゼミ学んだ交渉能力を使いながら、価値観の異なる人や、言葉の壁を越えて多くの人を巻き込みながら仕事をしていきたいと考えています。
高校生の時から将来はカフェを経営したい、と考えていたので、マーケティングコースに進みました。マーケティングコースでは各分野の専門家である先生方から消費者インサイトの分析方法や市場の利益構造について学ぶことができるだけでなく、ワークを通じて「どんな商品を作れば利益が出て、消費者を幸せにできるのか」を考える、思考の基礎作りができます。
また、実際に起業準備を経験できるカリキュラムなどもあり、ぼんやりとしていた将来の夢の実現性も増しました。
マーケティングコースでは、消費者の行動からどのような事が読み取れるのか、市場がどのように形成されているのかを深く考察し、商品やサービスが売れる仕組み作りを学べます。このスキルは変化の多い現代社会でとても武器になると思います。就職先である百貨店は「百貨」という名の通り様々な商材を扱う場所で、自分の知らない領域がひろがっていると思いますが、商学部で身に着けたスキルを活かして一流のマーケターを目指したいです。
会計ゼミを志望した理由は、財務情報だけでなく、様々な角度から企業を分析する力を身につけたいと思ったからです。財務諸表など、単なる数値の羅列に見えていたデータが、社会問題や企業のサステナビリティ活動といった非財務情報と組み合わせて分析することで、数字では判断できない企業価値を見出し、自分なりの見解を持てた瞬間は会計のおもしろさを感じます。
高校生の時に簿記2級を取得していたこともあり、その資格をより実践的に使える会計ゼミを志望しました。ゼミで企業を分析する力を身に着けたことで、いざ自分が就職活動をするときに、「この企業は長期的に続いていく企業なのか」を利益率や株式評価額などの客観的なデータに基づいて判断できたため、とても実用的な学問だと改めて実感しました。
*内閣府が提唱する情報社会(Society4.0)に続く、日本の未来社会のコンセプト。
幅広い教養と豊かな人間性を身につけることができる学部独自の基礎科目や共通科目とともに、高度な専門的知識・思考能力が段階的かつ体系的に習得できるように、「経営」、「会計」、「マーケティング」、「ファイナンス」、「ビジネス情報」、「国際ビジネス」という6つの専門コースを設けてカリキュラムが編成されています。
また、大学院商学研究科に進学することを推奨するための学部3年卒業による早期卒業制度(飛び級制度)があり、学部と研究科が一体となって学部入学後5年間で学士(商学)と修士(商学)の学位を取得できる教育課程も設置され、既に多くの卒業生と修了生を輩出しています。また、2014年度、関西学院大学の「国際性豊かな学術交流の母港『グローバル・アカデミック・ポート』の構築」が文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援」事業に採択されたことを受け、商学部においても、独自のインターナショナル・プログラムを用意しています。
古くから、高校までの学びは「Teach and Learnの世界」であり、大学からのそれは「Educate and Studyの世界」であると説かれてきました。両者の質的違いのひとつはそこに認められ、そのためには、すべてを「なぜ?」「本当に?」と素朴に疑うことが、大きく・深く・本質的に疑うことが必要である、この気づきが始まりである、と説かれてきました。時代は、人々の価値観や行動様式を変える産業革命、第4次産業革命の真っ只中にあるとも言われています。
こうした不透明で不確実な厳しい様相を呈している社会において、つねに問題意識を持って物事を的確に判断していく能力をこの商学部で培われることを期待しています。